最近はIBMメインフレームはUNIXサーバーの何台分なんですか?
という質問が多いらしい。
私は最初のz/Linuxディストリビューションが公開されて、すぐに自社の検証用マシンに入れたのが最初。
もともと、Linuxを利用していたので違和感は全くなかった。この時の率直な感想は遅いと思った。
その後、BPとして提案するケースが増えるのだが、いろんなメリットやらを聞いたが、これで提案できるのかというのを思った。どうもパフォーマンスが出ないというものをどう売るのかと。
もともとUnixも発売していたので余計にお客様からも違いは聞かれた。
違いを明確に説明できなかった。幸い自社検証環境として、IBMサーバー全機種おいていたのであらゆる比較や検証を自分自身で、自分自身で検証結果をみて良さが理解できた。

ただ、これを具体的に説明するには環境の違いによって大きく違うので、あまり明確に語れない。
パフォーマンスという視点より、適した使い方をしたほうがいいと思う。

もう10年以上になるが、特性比較をしたデータがある。
現代のスペックに比べてかなり劣る点があるので、絶対パフォーマンスよりも傾向として参考にしていただきたいと思います。

テスト内容
IA-Linux Linux on System zをDBクライアントとして、Javaアプリからひたすらインサートするテストである。
DB環境はz/OS上で稼働する、DB2 for z/OSである。
これを、1プロセスから20プロセスまで上げて検証を行った。
Linux側はsarでデータ取得を行い、DB2側はRMFより測定データを採取しました。

テストマシン(10年以上前で失念している個所もあります。)
Client
IA-Linux IBM System x x440
z/Linux z800(2066-002)1LPAR 1CP占有 2GBMemory
DB Server
z800(2066-002) 1LPAR 1CP 占有 2GBMemory  z/OS+DB2
z800間は普通のN/Wで接続している。
という環境で約10分稼働させた結果である。

IA-Linux

x440_java20
CPU使用率は即100%になっている。ここで注目したのはInsert件数のバラつきである。

Linux on System z

zLinux_20一見するとIA-Linuxよりパフォーマンスが劣化しているようにも見えるが、IA側はバラつきが多いためトータルで見るとあまり変わらない。
こちらはCPU 100%を振り切らず、Insert件数が非常に安定している。

これらの環境は10年前であり、現代では違う結果になる可能性も多いにある。

この結果をみて、Linux on System z はCPUピーク時の安定性についてはやはりメインフレームのアーキテクチャに由来する結果であった。

ただ、最終的に用途と環境に大いに左右されるのは事実だが、私がテストした結果を参考になればと思い、書かせていただきました。