この度、IBM新型メインフレーム z13が発表されました。
おそらく、雑誌、プレス以外で初めての記事になろうかと思います。
今まではこんなに大きいのはいらないみたいな、後ろ向きなことを書いてましたが、
今回は、ガンガン使おうということお話ししようかと思います。
従来メインフレームは限られたリソースの中で稼働させる為に複雑怪奇なシステムに
なって、保守コストも増大です。

IBM-Z-at-Jazz

これだけ、ハードウェアの価格が下がっているのであれば、CPやらメモリーやら、
たくさんつんで、性能を上げてもいいと思います。

まずはドキュメントです。 まだ、日本語のものはありません。
速く知りたい人は読破しましょう。

IBM z13 Technical Guide, SG24-8251

もっとたくさんありますが。z13自体の内容はご理解いただけると思います。

今回のz13の特徴はモバイル端末との融和性がキーのようです。
スマートフォンから直接z13 への処理が可能になります。

もう、黒に緑の3270画面のイメージからかけ離れた所に来ています。
例えば、z13で基幹系を構築するのに、Javaで構築して、Eclipseで開発してたら、
開発者はまさかメインフレームだとは気がつかないと思います。
同じことが、Linux on System zにも言えます。
メインフレームに全く経験がない人に、Linux on System zを構築して、sshとかで作業
していると全く気がつかないんです。RHELはRHELなんです。

巨大なOpen Systemとしても使え、従来のMVS系も動きます。
MVS系(z/OS)はレガシィーの代名詞ですが、以上に記載の通り、開発者も全く気がつかない。
実際、特有のDB/DCはラッピングしてしまえばわかりません。

以前も銀行勘定系システム近代化でも書きましたが、他社さんはオープン系のアプローチを取ってますが、こちらはJavaで開発をし、IMS/TM DB2で実装してしまえば、他と変わらないですね。もちろんメインフレームの有用性、IMS/TMによる完全なメッセージ制御ができます。

ただ、従来の銀行勘定系システムでは、z/OS,IMS/FP(DEDB),SAIL/ESAで構築されており標準言語はPL/Iです。
まさにリソースの制約があった中での高レスポンスを実現するためにはかなりのものを犠牲にしています。
特にIMS DEDBはINDEXを持たない階層型ですが、INDEXの代わりにランダマイザーというのがありハッシュを生成してI/Oします。とにかく高速性を重視したため、配置がバラバラになり、使用効率は最悪です。

やはり、今までメインフレームJava構築ではかなり苦戦を強いられていました。
今までであれば、銀行勘定系にDB2?という疑問はあります。
あとは、Javaの実行速度にも難があった。

これらを解決するのは、大量にメモリーを搭載する事です。
1TBとかそんな次元です。

DB2は事実上、オンメモリーDBとなります。アクセスが速くなることにより、
一番のネックのロック競合から解放されると思います。

これでもレガシィーシステムっていうのかな?
要は普段オープン系で開発されてJavaのエンジニアの方も開発できます。

他社のオープン系勘定系と戦えるんじゃないんでしょうか?