43才の時にASDの検査を受けた。
各種テスト、生まれてから幼少期、今までの行動などのヒアリングを受けてASDの診断をされることになった。
私の場合はすでにこの状態で43年生きてきてしまったので過去にたくさんの物をすでに失ってしまったのだけども、特に当事者をもつ親御さんから非常にご興味を持たれることがよくわかったので、書いてみたいと思います。

ASDと診断されてもほんまかいな・・というのは自分でも思っていた。
確かに行動やあらゆる傾向やテストの結果にはきっちりと出ているのだけども、どうせ今流行りだからエセなんだろ・・?と周りから思われているもんなのかとか・。

ただ、ある程度客観的に理解できたのである。

ASD視覚体験シミュレータ – 認知ミラーリング

こちらの体験ワークショップに妻と参加してきた。元々は妻に体験してもらおうと思い参加したのだが自分の見え方とか聞こえ方ってこんなに違うんか・・と認識してしまうことになった。
そら、疲れるわ・・とも思ったのだけども。
聴覚に関しては非常に当てはまる物があった。職場や人混みなどで会話をしている声が聞き取りにくいな・・とずっと思っていた。
単に聴力悪いんか・・と思っていた。普通は会話相手に対しての音以外はある程度フィルターをかけて会話相手もしくは聴く対象の音を聴くものらしいのだけども、私の場合はそれがあまり効かずに会話の音と周りの音がほとんど同じように聞こえてしまっているらしい・・。これは非常に心当たりがある。今までも何回も聴き直すというシチュエーションが多かったと思う。どうも聴覚に関しては一般の方よりも入ってくる情報量が多すぎているようだ。

あともう一つ、心当たりがあったのが立体視について。
そもそも、立体として認識する方法は左右の目から入る視覚情報を脳で一つにまとめて立体として認識するそうだ。どうもこの立体としてまとめる機能が弱いらしい。
一番顕著にわかるのが球技である。野球に然り向こうから飛んでくる物に対して反応しなければいけないスポーツでは脳の立体として認識する処理スピードが追いつかないようだ。
逆にゴルフのように止まっている物を打っていくようなスポーツではあんまり影響を受けないようである。
あとはこれが影響しそうなものとして、車の運転がある。
これについてはそこまで不得意ではない。ただ、人の数倍もしくは数十倍運転をしないと普通レベルにはならないということかと思う。
正直若い頃に仕事で全国をドライブして回ったりして経験している走行距離は多いと思う。
劣っている部分を何かでカバーしなければいけないのだが、それは車のGの感覚であったり、お尻やステアリングから感じるタイヤのグリップ力などを補助として補っているように感じる。

実はスキーは相当鬼門だというのがわかっている。
足と手の協調運動というのも苦手分野のようである。おまけに上述しているように立体処理が遅いを考えると、もう無理ゲーのレベルなんだろうと。

と長々と書いたのですけども、結局のところ意図的にではないけども苦手な部分を何か他の感覚やら、人より数十倍多い練習をやってなんとかやっているものが多いように感じた。

今はASDに対する情報も多く、当事者をもつ親御さんも当事者に対してある程度対策が打てるようになってきている。
そういう対策を考える時に傾向データの1参考情報として役に立てていただければと考えている。
確かにASDって生きづらいというのもある一方で、結構よかったという部分もあったりする。
その辺は次の機会にでも書こうかなと思います。